「確認」した?

人生で大切なことは、自身での「確認」である、という心情の元、気になったもの・ことへは、全力で駆け寄って行きます。

絵が上手くなりたいと言うより、コンセプト作りができるようになりたいと気付く

どうも。
某絵画教室の体験へ行って来ました。

  • 絵を描きたいくせに、自宅では集中できない(他の誘惑が多すぎる)
  • 描きたいものが分からない(上手く描けるもの=描きたいものでない)
  • 影響を受けやすいので、コミュニティに所属した方が色々捗る

という理由からですね。

その教室は昔ながらのアーケード商店街の雑居ビル内にあり、小ぢんまりした雑多な空間内に休憩スペースにはどかんと長机が置かれているのが、神保町にある「美学校」みたいでした。

他に生徒さんが居なくて、およよ、これはハズレだったかしら(受講生0人?)、と思いつつも、

「じゃあ取り敢えずこのモチーフを描いてみて、」

とリンゴと色紙を渡されるのって、セオリーですな。

2週連続で上野の森アートスクール参加していたものの、デッサンのやり方を忘れてる~、と一瞬焦るも、

何の!「これは自分自身で行う実験なのだ」、と思い直す。

だってよくよく考えれば正解なんてないし、見栄を張る必要もないのだよな。

そうこうしていたら、他の見学者さんがやって来て、自分の後ろでざっくりした説明が始まったので、あ。わたしもそれ聞きたいです、と話に参加(わたしは経験者ということで、デッサンの説明など特になかった模様…)。

最初のデッサンの方法や色の話は、冗長で過去何度も聞いた話だったので、やっぱりちょっと違ったかも感。
学生作品のサンプル(美大受験も請け負っているそうで)も、すっごく上手い!という訳ではないかなー、とか。

だが興が乗って来た雑談混じりの話になるに従って、
あ!わたしが知りたかったかった事はそれかも!と強く思う。

絵を描くということは、デッサンや(一見無意味そうな)静物画で画力を上げる
(同時にコンセプト作りもする)

その後、水彩・油絵などの色んな表現方法へ進む

という話にそれだ!と思う。

コンセプト作りが知りたかった…!

コンセプト作りやそれの言語化って、わたしが全然鍛えて来なかった部分で(学生時代や社会人になってからもほとんど不要だった)、昨年関わった業務で言語化を求められた時、ムチャクチャ苦労したのですよね。

「昔は絵画に説明は不要という風潮だったが、今はそれができないとダメ。
説明を聞くとそうゆうふうにしか見えなくなるって言われるけれど、それを知った上で、それ以外の事を感じさせる作品でないと意味がない。」

海外美大生(日本人)のブログを読んでも、皆さん口を揃えて書かれている事が、
作品のコンセプト作りをしっかりとして、それを言語化できないとそもそも受験自体に受からないという事。

ちなみに藝大では今、英語でそれらの説明ができるようなカリキュラムになっているそうです。

しかも、

「上手く描けるものばっかり描いていても飽きちゃうでしょう?
なので自分が作ったコンセプトを表現できるような基礎力画力も大事。」

という話もね。
飽きる、って使いたくなかった言葉だが正に今のわたしはそれなんだな。

「課題があった方がやりやすい、っていうのは正にそれで、
課題=苦手な物も無理して描く、という事を通して基礎体力を付けて行くんだよ。」

とも。

ななななるほどー。
わたしモロに、課題があった方がやりやすいタイプでしたー。
課題は補助輪のようなもので、繰り返すうちに補助輪がなくても走れるようになるという話。

だいたい日本の美大受験勉強では、画力と共に補助輪なし状態まで持って行くそう。

…という話を、しっかり言語化していて、さらに分かりやすく話してくださったのがすごい。
美大卒業後、自分での情報収集も含めて学んだとっ散らかっていた事を、ちゃんと体系化して発信したいと思っている、と言うだけの事はありました(60代との事だったですが、それらをYOUTUBEで発信しているというのもすごい)。

考える事がやりたい。

と、わたしがずっと思っていた事がたぶん正にそれで、
それをどうしたら良いか分からずに、哲学や美術史や時事収集に手を出していたのですが、方法自体がそもそも違ったのかもとか。

書籍やネットで「絵が上手くなる方法」は星の数ほど手に取ったが、「コンセプト作り」に言及したものにほとんど巡り合ってなかったかもと。
以前のデッサン教室もそういった話は皆無でしたし(先生の感性はとてもとてもすてきだったが)。

と言うか、絵画教室で教えているのはほとんどが美大出身のかたなので、「コンセプト作り」とか当たり前すぎて話題に上がらないのでは?とも思った。

モチーフを描くにしても、

なぜその組み合わせなのか?
どうしてそのレイアウトにしたのか?

についての言及なんてなかったしな。

しかし、知りたかった部分は、ほぼ雑談部分から出てきたぞー(この後、坂本龍一とかドビュッシーの話にもなった)。

たまたまもう1人の見学者さんがいて、基礎部分の話からスタートしたからこそ聞けた話なのでは、と思った(通い始めると追々そうゆう話にもなったとは思うが)。

そう思うと、タイミングってすごい。

しかも自分が長年モヤっていた事について、ある意味での答えが聞けたのもすごい。

という事で、いったんお試しで1ヶ月通うことにしてみました。

昨日デッサンをやったら、やっぱり「絵を描く」って違う世界が見えるんだよな。

それを感じていたい。