どうも。
大人気美大マンガ「ブルーピリオド」の最大の功績は、
ピカソの絵の素晴らしさが自分には分からない、と言って良いんだよ、
と冒頭から公言した事ではないかと。
俺はピカソの絵の良さがわかんないから
それが一番スゴイとされる美術のことは 理解できない よくわかんない
俺でも描けそうじゃない?
だって美術史や絵画やアートの見方なんてのが、義務教育に全く取り入れられてないこの国では、美術家の作品を「素晴らしいものだ」と思うきっかけが掴めなくて当然なのだよな、と思う訳ですよ。
だが、◯◯展とかが開催されると、連日激混み!な訳で。
そうなると、
え?これらの作品が素晴らしいと言われる理由を、皆知っているということ?という無言のプレッシャーが生じ、
何がそんなに良いか分からぬ…、と言いづらいこの空気感よ。
これってある種の同調圧力や、デザインには興味がある自分への見栄かもしれないですが(デザインに興味がある以上、アートの事も知っていないとダメじゃない?)。
その辺りの気まずさ?を勝手に感じて、ずーっとアートや絵画は避けていたのですよね。
だが「日曜美術館」を観ると、興味深い世界だよな…、と思うジレンマは常に抱えてはいたのですが。
そんな中、「ブルーピリオド」の冒頭を読んで、
ピカソの絵の良さが今分からなくても別に良いのだ(分からなければ学べば良いのだ)、
と思えたのですよね。
そこで放送大学の「西洋芸術の歴史と理論」の講座を受講したり、
美術解説本や雑誌を読んだり、
デッサン教室に通ったり、
美術館へ行くようになったのでした。
ちなみにおすすめの書籍はこのあたりです。
(※最近、アートが分かることがデキるビジネスマンだ、という風潮からか、美術関連本でも恐ろしくつまらない本もあるのでご注意。)
そいでおそらく、アートや美術史(あとファッションもね)は、その時代の社会情勢と関連性がとても強い、という部分も相まって楽しく感じているのだと思っています。
コロナからこっち、TBSラジオ「荻上チキ・Session」をきっかけに、時事に興味関心が湧きすぎて、時事ニュースを収集する日々ですので。
そして元々、マンガ絵を描く事は得意だったのですが、
アニメ・マンガだけではない、もっと別の世界もあるのだ、と知った今では、以前よりは全然違う角度から「絵を描く」事と関わりたいと思ってもおり。
という訳で、美術鑑賞を快適にするスタイルを考案中ですよ。
美術館に通い慣れてないもので、コインロッカーに荷物を預けた後も小銭や支払い手段が必要とか知らんかったですし(音声ガイドを借りたり、ミュージアムショップで買い物をするため)。
混んでいる中、もっとよく絵を観たい!と思うなら「単眼鏡」がおすすめらしいです。
知らない世界…!
あと室温が低く設定されているので、夏は羽織ものがあったら良いよ、とかですね。
これらの準備を整えて、10月は「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」に臨みますよー。
「クリスチャン・ディオール、 夢のクチュリエ」展は、連日チケットさえ取れなかったので…(てか日本人って、そんなにディオール好きだったっけ?たぶんメディアでムチャクチャ取り上げられてたから混んだのだとも思っておる…)。
今回は遅れをとらないよう、前売り券を購入済みですし、万全の態勢でね。
そいでサンローラン展に行くなら、「イヴ・サンローランへの手紙」はぜひ読んでいほしい1冊。